足の裏でボールを止める

フットサルではパスを受けると敵がすぐにつめてくるので、パスを受けたときに足の裏でボールをしっかり止めることが大切です。足の内側などでボールを受けると、上手な人でも少しだけボールが足からはねかえり、敵にボールを奪われやすくなります。


足裏でボールをキープ

相手がボールを奪いにきたら、後ろ足でボールをキープ。それを足の裏を使ってやれば、ボールをみなくてもどこにあるかわかっているので、敵やまわりを見ることだけに集中できます。


足の裏でドリブル

ドリブルで前進するときにも足の裏を使います。足の裏を使ってリズム良くボールを運ぶ感覚です。ドリブルで横に動くときも足の裏を使います。足の裏を使ったドリブルは、ボールをキープしやすいです。


フットサルが上手な人ほどボールをヒットするまでの距離が短く、短時間で蹴ることのできるト-キックを多用します。 大きく足を引いて打つシュートは時間がかかります。


敵の頭を超えるパス以外、パスはボールを転がします。イメージはスムーズに、滑るように、なめらかに運ぶようにです。その為の蹴り方は個人差がありますが、一般的にはボールの真ん中を蹴ってください。浮いたパス、何度もバウンドするパスは味方が止めにくいためコントロールしにくく、次のプレーへスムーズにつながりません。


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図-1より、3人が横並びで攻撃のときは残りのフィールドプレーヤーが敵陣センターへ(A)、守備のときは味方陣営センターへ(B)、位置するフォーメーションが一般的です。 (C)の2-2-1システムはあまり執りませんが、フットサルはこの3パターンのフォーメーションが基本です。


s2動きながらスペースをつくって、そのスペースに味方がきてシュート、というパターンが基本。味方と次のプレーを考えてプレーするのがコツです。スペースの作り方の1つは、壁をつくる方法です。図-2より、味方にパスを出した後、自分をマークしていた敵を動かさないために腕を左右に開くなどしてブロックします。とくにペナルティーエリア付近でのブロックは、敵方もファールを恐れるために効果的です。ブロックしているとき味方からのパスが返ってきたら、身体の回転に時間のかからないターンが有効、敵はボールをとれません。


壁を作る

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図-3を見てください。2対2になったとき、自分のマークしている敵ではなく、味方をマークしているもう1人の敵に向かってドリブルします。自分のマーカーはもちろん、味方のマーカーも自分に向かって来ますので、2対1の状態が瞬間的にできます。つまり自分の味方のマーカーの壁になるわけです。その瞬間、味方プレーヤーは自分の後ろをまわって自分の向きとは反対の側に出ます。そこへすかさずヒールキックでパスを出すわけです。味方は完全なフリー状態になります。


もっと簡単なマーカーのはずし方は、目線の方向とパスの方向を別々にすることです。自分がパスするところと逆の方向を見る。これも1つのスペースの作り方でしょう。 一方、例えば敵方のコーナーキックやフリーキックのときには、ボールに対して正対せずに、必ず自分がマークする敵とボールの両方を見る体勢をとります。


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図-4。自陣内での守りは下図の三角形スペースとなります。すなわちコート全体でなく、限られた1/2の空間を優先的に防御してください。コートの1/2に4人が集まっり集中して守ります。


敵側のコーナーキックに対しては、ゴールキーパーを扇の要として3人が大きな隙間なく弧を描いてポジショニングします。 残りの1名は、ボールを上げて裏側におとされたときの守備を受け持ちます。


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図-5に示すように、BからAにパスがでることによって、残りのフィールドプレーヤー全員が動きます。パスしたBはAの後方をまわって左側前へ進み、その近辺にいたCはゴール左へと動きます。このときAの後ろには誰もいなくなり、もし敵側にボールを奪われたときの守備体制が全くできていません。そこで先まわりしてDが自陣コートに戻ってくるわけです。逆襲されるとすぐにゴールされるのがフットサルなので、フットサルでは常に保険をかけていること、そして4人がフォーメーションを理解してそれぞれ同じに動くことがとても大切です。




フットサルのコートは狭いので、頻繁に相手と1対1になります。優勢にゲームを進める為には、各選手のキープ力が重要です。小さいスペースをドリブル突破するときは、トップスピードで突き進むより、細かいテクニックでボールを動かすほうが良いです。そこで、足の裏を使って、ボールを引いたり、左右に動かして、相手を牽制します。スライディングタックルやショルダーチャージが禁止されているので、相手と正対したときや、相手を背にボールキープするとき足の裏を使うとコントロールしやすいのです。足の裏を使ってボールを完全に静止させると、相手も立ち止まります。相手を焦らせて、もし、スタンディングタックルにきたら、素早くボールを引いてボールの方向を変えて相手をかわします。こういった足の裏を使った。「ストップ&ゴー」を身に着けると良いでしょう。足の裏を使って「ストップ」。相手を焦らして、もし飛び込んできたら引き技でかわして「ゴー」。


s6ポジション取り

狭いコートのなかをただ動き回っても、なかなか攻撃スペースを作りだすことは出来ません。そこで、ボールを持つ選手とサポートする選手のポジション取りが重要となります。フットサルは5人1組です。ボールを持つ選手に対して、残る4人(GK含む)が効果的なポジションをとらなければ、攻撃スペースを作り出す事は出来ません。ときにはGKも最後尾からサポートする必要がありますが、実質的には3人のポジショニングが大切になります。基本的な考え方は、ボールを持つ選手に対して、縦、横、後ろにサポートする方法です(図-6)。そして、攻撃スペースを作るために、各選手が意図的に動き出すのです。例えば、サイドで選手Aがボールを持っているとき、プレッシャーの少ない後方の選手Dがボールを受け取るといた方法です。


s7引き付けろ

選手Cは、マークを引き付けながらボールから離れるように左方向に移動します。そこにできたスペースに、選手Dがドリブルで持ち込んだり(図-7)、選手Bに縦パスを送ってリターンを受けて、一気にシュートしても良いでしょう。このように、ポストプレーからのシュートが、フットサルでは特に有効です。11人制のサッカーと比べ、ゴール間の距離が短く、すぐにシュートに持ち込むことも可能です。ハーフラインから少し入った位置から、十分にシュートを狙えます。またマーカーが選手Cに付いて行かなければ、選手DはCにパスを送るなど、様々なバリエーションが考えられます。後方からの攻撃参加は効果があるので、後方の選手Dが、選手Aの横にサポートして、ボールを受ける展開もあります。


バランスをキープs8

しかし、このときは、選手Cが代わりに下がって、攻守のバランスを崩さないようにします(図-8)。選手Aがボールを取られたら、シュートまで持ち込まれる危険性が高いからです。 最後尾の選手Dの役割は重要で、戦術能力に優れていて、ゲームをコントロールできる選手が良いです。選手Dが攻撃参加したら、選手Cが下がってポジションチェンジ。守備のケアに努める。選手AからDにパスが渡ったら、選手Cは左方向に移動し、マークを引き付ける。そのスペースに選手Dが入り込む。そして、選手Aが最後尾に位置し、バランスをキープする。


フットサルのフィールドプレーヤーは4人、いくつかのフォーメーションが考えられますが、代表的なものとして次の4つが挙げられます。


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トップに1人置いて(主にポストプレーヤー)、両サイドに1人ずつ(攻守両面の能力が必要)、後方に1人(ゲームコントロール)を配す、所謂ダイヤモンド型。パスコースも作りやすく、全体的にバランスの良い陣形。




前線2人、後方2人の四角形。ポイントの1つは、前線の2人に対して後方2人のうち1人が積極的にサポートし、パスコースを作ること。





前線3人、後方1人のT字型。守備のバランスにリスクがあるので、守備に切り替わったとき、素早く前線の3人が守備に回ることが必要。前線の3人は、どちらかというと攻撃的プレーヤーを並べる。




前線1人、後方3人の逆T字型。後方に3人を並べるだけに、攻撃に移行したとき、よりスムーズなサポートが求められる。攻撃力のある守備的プレーヤーを配すべき。どの陣形を採用するか、チームによって異なるが、フットサルは攻守の切り替えが早く、各選手に両面の能力が求められる。また、GKの役割も多く、ときには正確なフィードでアシストを狙うことも大切です。